皮膚の痒みと人間ドック

かくと痒みは痛みに変わります。そもそも痒みとは、痛みによって痒みの不快症状を和らげるために生じると言われています。皮膚の痒みの原因には様々なことがありますが、内臓の病変によって痒みが引き起こされることもあります。皮膚は内臓の鏡と言われることもありますが、内臓機能の異常によって起きる皮膚の痒みを「デルマドローム」と言います。

最も代表的なのは「原発性胆汁性肝硬変」という疾患です。他に糖尿病や甲状腺の異常で皮膚に痒みがでることもあります。肝硬変というのは、人間ドックの腹部超音波検査などで見つかる疾患ですが、この原発性胆汁性は肝臓に胆汁が停滞してしまう病気です。詳しい原因はわかっていませんが、患者のほとんどが中年以降の女性です。

男性よりも女性の方が8倍患者数が多いとされています。最初は全身に痒みが現れ、徐々に黄疸がみられます。皮膚の痒みだけだと、乾燥肌による痒みと甘く見てしまいがちですが、人間ドックで肝機能の検査をしておくと早期発見に繋がりやすいです。痒いだけで人間ドックにかかるのは躊躇われると思うかもしれませんが、そもそも人間ドックは健康な人がそれを維持するために検査するためのものです。

なので、単なる痒みだけでも、しっかりと検査してもらうと良いでしょう。また、がんの症状の一つとして痒みが引き起こされているケースもあります。この場合にも、どこに原因があるのかをしっかりと診断してもらうことが大切です。

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